なまもの備忘録

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時間差で発症した流行性結膜炎の治る時期はどうなるのか

1/16 14:01

少し前から右目に結膜炎を患っていたのだが、今日左目も発症した。大して辛くない割には体の調子は劇的に変わるのでちょっと経過観察をしてみようと思う。
ちなみに、先ほど調べて知ったのだが、結膜とはまぶたの裏側を眼球の白目の上を透明に覆っている粘膜らしい。ずっと眼球の白目は強膜がむき出しになっていると思っていたので驚いた。
昨日夜に左目の下眼瞼の瞼結膜をめくったとき、いつもは出てくる白い部分がなくなっていたので、そのときにすでに充血は始まっていたみたいだ。
今朝起きたときに球結膜(白目の上を覆っている部分)に血管が浮き出始め、ものの数時間でもうかなり赤くなってきている。
面白そうだししばらく記録を取ってみよう。正月にいとこが結膜炎を患っていて(確か感染性結膜炎だとか言っていた)接触してから1週間弱で発症していることから、素人推測ではあるがウイルス性の流行性角結膜炎だと推測できる。
http://www.fujitaec.or.jp/ophthalmology/ketumakuen/のページによれば、

「症状:感染してから1~2週間おくれて症状があらわれます。 突然、目に何か入っているかのようにコロコロしたり、充血、まぶたの腫れ、たくさんの目やにや涙が出ます。10日ほどしてから角膜に炎症が起こり、目がかすむこともあります。
原因:アデノウィルス8型の感染で起こります。
経過:治るのに2~3週間かかります。角膜炎が起こった場合は、数ヵ月にわたってその痕が残ることがありますので、十分に治るまで眼科検診を受けて下さい。
感染の恐れ:伝染力が非常に強いので注意が必要です。」

となっている。
また、http://www.fujimotoganka.com/shikan_chicyo/adenovirus.htmlによると

「今のところアデノウイルスに効く抗ウイルス薬は無く、主に処方される点眼薬は二次的な細菌感染を防ぐ抗菌剤と過剰な炎症反応を抑える抗炎症剤です。」

とのことらしい(HPの信頼性についてはちゃんと検証しているわけではない)。
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(http://rtcweb.rtc.riken.go.jp/DNA/sec/ade.html)
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(http://lifehack.website/archives/463.html)
ちなみにアデノウイルスの形状は上の画像のような感じらしい(ちゃんと出どころを検証したわけではないです)。ファージとは少し違う。
免疫ができて治るのだとすれば、時間差を置いて発症した右目と左目はほぼ同時に治るということになるんだろうか。それだとありがたいけど。
ちなみに角膜炎になると後をひくらしいので休み明けに病院に行こう。怖い怖い。これだけ調べたら少し満足した。

15:09

免疫ができて治ると一言で言ってもその具体的な内容を全く理解していないので少し調べてまとめておく必要があるかもしれない。
ウイルスに対する防御の一つは、ウイルスに感染した細胞のMHCにウイルス分子の一部を提示し、それがT細胞、もしくはキラーT細胞に認識され、後者の場合はその細胞が傷害されて除去されるというものだ。これが獲得性免疫なのか自然免疫なのかはちょっとよく分からない。獲得免疫っぽくはないので自然免疫な気はするけど。(後から調べた結果、これは獲得性免疫の細胞性免疫に分類されることがわかった。)
それで、アデノウイルスによる結膜炎の症状を収束させるのは獲得免疫の方だろうから、そちらを少し整理してみよう。参考ページはここhttp://www.vaxxinova.co.jp/academic_info/immunology_001/
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獲得性免疫は上記のように分類される。ウイルスに関する獲得性免疫の説明は以下のようになっている。

「体液性免疫
ウイルス感染に対する抗体の作用
● 中和抗体によりウイルスの体内伝播を阻害する系
抗体(特にIgG抗体)が直接ウイルス粒子に結合し、感受性細胞への接着を阻止することにより体内伝播を防ぎます。また分泌型抗体(IgA抗体)は、腸管や気道の粘膜表面でウイルスに結合して、ウイルスの侵入を阻止します。
● 抗体依存性細胞障害(ADCC)により排除する系
ウイルスが細胞内で増殖し、細胞表面にウイルス抗原が発現していれば、抗ウイルス抗体が付着します。抗体の付着したウイルス感染細胞に対しては、ナチュラルキラー(NK)細胞が結合し、細胞を破壊して排除します。
細胞性免疫
ウイルスの感染に対する免疫作用
●キラーT細胞によるウイルス感染細胞の排除
ウイルス感染細胞表面には本来の細胞膜抗原の他に、ウイルス由来の抗原が表出されています。キラーT細胞はこの抗原を認識し、感染細胞を破壊してウイルス増殖を阻止します。」
ということらしい。ウイルス感染細胞の除去だけでは症状を収束させることはできなさそうなので、おそらく「● 中和抗体によりウイルスの体内伝播を阻害する系」の確立が症状を収束させるのに重要なのだろう。特にこれを読む感じだとIgG抗体だろうか。確かものの本でIgG抗体ができるまでには少し時間がかかるだとか読んだ気がするが、どうだったか。
少し抗体の分類についても調べてみることにする。参考はhttp://www.ketsukyo.or.jp/plasma/globulin/glo_03.html
免疫グロブリンには、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類があるみたいだ。
以下各抗体についての簡単な説明と図。
「1)IgG
血液中に最も多く含まれる免疫グロブリンです。分子量は約16万ダルトン、健常成人では血漿中に約1,200mg/dL含まれ、種々の抗原(細菌、ウイルスなど)に対する抗体を含んでいます。
(2)IgA
人の腸管、気道などの粘膜や初乳に多くあって、局所で細菌やウイルス感染の予防に役立っています。IgAは血液中ではY字型をしていますが、粘膜や初乳中ではY字構造が2つ結合した形をしています。
(3)IgM
私たちが細菌やウイルスに感染したとき、最初に作られる抗体です。そしてIgMが作られた後に、本格的にIgGが作られます。このため、血中のIgMを調べる事で今どんな感染症にかかっているかがわかります。IgMは5つのY字構造が互いに結合していて、Y字構造一つで出来ているIgGより効果的に病原体に結合すると考えられています。
(4)IgD
Y字型をしていますが、量的にも少なく、その役割はよくわかっていません。
(5)IgE
免疫グロブリンとしては最も量が少なく、喘息〔ぜんそく〕や花粉症などのアレルギーを起こす抗体です。
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だそうで、IgGはできるまでに時間がかかる、という記憶はどうやら間違ってはいなさそう。これ以上のことはさらっと検索をかけてみた感じでてこなかったので、免疫多分免疫関係の教科書を読まないと分からないんだろうなあ。ただ、どうも時間差で発症したウイルス性の結膜炎は抗体さえできれば同時に治りそうというこはわかったので、個人的には満足。